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稼ぎ方コラム

1日5個のWPサイトを量産しても月24万円。スキルを「工場労働」として消費し続ける制作者の罠

1日5個のWPサイトを量産しても月24万円。スキルを「工場労働」として消費し続ける制作者の罠
しんたろーしんたろー
18分で読めます
この記事の内容(目次)

イラク北部の乾いた大地で生まれた少年は、6歳でドイツへ渡った。

言葉はまったく通じない。

圧倒的に不利な環境からのスタート。

周囲の冷たい視線。

貧しい暮らし。

しかし、マルアン・ファラジは這い上がった。

通信デザインを学び、フロントエンドの技術を身につけ、SEOエージェンシーに潜り込んだ。

彼の手には、確かな「スキル」が握られていた。

だが、そのスキルが彼を豊かにすることはなかった。

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■ 第1章:1日5個のWPサイトを量産。スキルを消費する「工場労働」

当時の彼の日常は、狂気に満ちていた。

1日に3個、4個、時には5個ものWordPressサイトをゼロから構築する。

WordPressのテーマをインストールし、クライアントの要望に合わせてCSSを書き換える。

スマホ表示でレイアウトが崩れれば、原因を特定するために何百行ものコードを睨みつける。

やっとの思いで納品しても、すぐに「ここの色を少し変えてほしい」という無神経なメールが届く。

そのたびに作業の手が止まり、次のサイトの納期が迫ってくるプレッシャーに胃が締め付けられる。

「まるで工場労働だった」

後にマルアンはそう回顧している。

キーボードを叩く指先は休まることを知らず、画面のブルーライトが深夜まで彼の顔を照らし続けた。

冷めたコーヒーを胃に流し込みながら、ひたすら手を動かす。

どれだけ高速で納品しても、どれだけ美しいサイトを作っても、月末に彼の銀行口座に振り込まれる金額は決まっていた。

手取り1,600ユーロ(約24万円)。

それが、彼の限界だった。

圧倒的なスキルを持ちながら、彼は「労働集約」という名の檻の中に閉じ込められていたのだ。

俺はこのマルアンの過去を知った時、背筋に冷たいものが走るのを感じた。

遠いドイツの地で起きた出来事が、かつての俺自身の姿と完全に重なり合っていたからだ。

俺はSIerで10年間、システムエンジニアとして働いていた。

大規模プロジェクトに参画し、世の中の会社の仕組みを根底から理解した。

業務システムの提案から導入まで、すべてをこなした。

終電間際の静まり返ったオフィス。

キーボードを叩く音だけが響く中、蛍光灯の無機質な光を浴びながら、ひたすら仕様書とコードに向き合う日々。

「このバグ、明日までに直しておいて」

上司の無責任な一言で、徹夜が確定する。

エナジードリンクの空き缶がデスクに積み上がり、目の下のクマは日に日に濃くなっていった。

プログラミングができる。

マーケティングがわかる。

デザインのセンスもある。

SNSのスクレイピングや自動投稿システムも、独学で構築した。

俺は、ITの世界で生きていくための武器を、すべて持っていた。

しかし、金がなかった。

口座の残高は常に底を這っていた。

ATMの画面に表示される数字を見るたびに、胃がキリキリと痛んだ。

奨学金の返済が毎月重くのしかかり、焦って手を出した投資の失敗が、さらに負債を膨らませていた。

技術は完璧だ。

誰にも負けない自信がある。

「全部持ってて、金だけがない」

夜の暗い部屋で、光るディスプレイを見つめながら、俺は何度も絶望した。

なぜ、これほどのスキルがあるのに、貧しいままなのか。

答えは残酷なほどシンプルだった。

俺たちは〝100人の漕ぎ手が必要な巨大なガレー船〟の底に繋がれていたのだ。

スキルを磨くということは、この暗い船底で、ひたすら腕の筋肉を鍛え上げるようなものだ。

隣の男よりも太い腕を手に入れ、誰よりも力強く櫂を漕げるようになったとする。

「俺は優秀な漕ぎ手だ」

そう誇ることはできるだろう。

だが、どれだけ筋肉が発達しても、漕ぎ手である限り、船長から与えられる水とパンの量が変わることはない。

船そのものが「労働力と時間を切り売りする」という構造で作られている限り、行き着く先は同じなのだ。

マルアンの1日5個のサイト量産も、俺の10年間のSE生活も、ただ必死にガレー船の櫂を漕ぎ続けていただけだった。

筋肉(スキル)がどれだけあっても、船の構造(ビジネスモデル)が間違っていれば、永遠に豊かにはなれない。

■ 第2章:俺の10年間と、300ユーロの請求書が壊した常識

ガレー船は、ある日突然沈没する。

1日5個のサイトを量産しても手取りは25万円。圧倒的なスキルを持ちながら「労働集約」の檻に閉じ込められていた。
1日5個のサイトを量産しても手取りは25万円。圧倒的なスキルを持ちながら「労働集約」の檻に閉じ込められていた。

2014年。

マルアンが勤めていた会社が、突如として清算された。

鎖で繋がれていた彼らは、冷たい海に放り出された。

マルアンは焦った。

すぐにJimdoの面接を受けたが、結果は不採用。

24歳。

シェアハウス暮らし。

職を失い、行くあてはない。

貯金も底をつきかけている。

「今やらなくていつやる?」

追い詰められた彼は、独立を決意した。

そんな時、知人から小さな依頼が舞い込んだ。

アニメーションGIFバナーを作ってほしいという。

マルアンは恐る恐る、自分の時間の値段を提示した。

「時給30ユーロでどうだろうか」

依頼はすんなりと通った。

彼は10時間かけてバナーを制作し、300ユーロ(約4.5万円)の請求書を発行した。

「本当にこんな金額で通るのか?」

半信半疑で送った請求書。

数日後、彼の口座に300ユーロが振り込まれた。

「マジかよ……」

その瞬間、マルアンの中で何かが決定的に壊れた。

会社員時代、1ヶ月間死に物狂いでWordPressサイトを量産し続けて、ようやく手に入るのが1,600ユーロだった。

それが、たった10時間の作業で300ユーロになったのだ。

「もっとクライアントを見つけて、もっと働けば、もっと稼げる」

不利な地域で育ち、1,600ユーロが人生の最高到達点だと思い込んでいた青年にとって、それは世界が反転するほどのゲームチェンジャーだった。

自分の腕の筋肉が、誰の中抜きもされず、直接お金に変わる。

ガレー船の鎖が外れた瞬間だった。

俺にも、お金に対する強烈な原体験がある。

裕福ではない家庭で育った。

スポーツ用品が買えず、もらい物の古い道具を使って県大会で入賞した。

ボロボロのシューズを履いて走る俺を、周りの連中はどんな目で見ていたのだろう。

学校に持っていくものも、常に最低限だった。

「なんで俺だけ、こんな思いをしなきゃいけないんだ」

悔しさを押し殺し、ただひたすらに耐えるしかなかった。

進学するためには、奨学金という名の借金を背負うしかなかった。

俺にとってお金とは、「攻め」の道具ではなかった。

マイナスをゼロに戻すための、切実な手段だった。

「金が大好き」なわけではない。

失った負債を取り戻さなければならないという、強迫観念に近いものだった。

「ちょっとだけ余裕がある普通の生活がしたい」

それが、俺の偽らざる本音だった。

しかし、会社というガレー船で漕ぎ続けている限り、その普通の生活すら手に入らない。

給料は毎月入ってくるが、その大半は借金の返済で消えていく。

技術力と収益力は、まったく別の筋肉なのだ。

コードを美しく書く筋肉と、自分の口座に現金を呼び込む筋肉は違う。

俺は10年間、前者の筋肉だけを異常に発達させ、後者の筋肉は完全に萎縮していた。

マルアンが300ユーロの請求書で気づいたように、俺もまた、自分の技術を直接収益に変える方法を見つけなければならなかった。

しんたろーしんたろー:
スキルがあれば稼げる。俺はずっとそう信じて疑わなかった。
でも現実は、スキルを持った人間を安く買い叩く仕組みが世の中には溢れている。
自分の価値を自分で値付けした瞬間に、見える景色は完全に変わるんだ。

■ 第3章:転換点。フリーランスの罠と「ガレー船の呪縛」

独立したマルアンは、瞬く間に成功を収めた。

自分の時間を切り売りする「ガレー船」から、少人数で操縦できる「モーターボート」へ。
自分の時間を切り売りする「ガレー船」から、少人数で操縦できる「モーターボート」へ。

現在、彼はフリーランサー向けの高単価コンサルティング事業を展開している。

ターゲットは「月1,800ユーロ(約27万円)稼いでバリ島で暮らす男」ではない。

年収50万ユーロ(約7,500万円)を一人で稼ぎ出し、下手なエージェンシーの社長よりも利益を出しているような、野心的なフリーランスたちだ。

しかし、マルアンは彼らの中に潜む〝致命的な罠〟を見抜いていた。

彼らは確かに大金を稼いでいる。

だが、その実態は「超高級なガレー船」に乗っているに過ぎない。

俺も会社を辞め、フリーランスになった時、同じ罠に陥った。

会社という巨大なガレー船から降りて、自由を手に入れたと思った。

誰の命令も聞かなくていい。

働く時間も場所も自由だ。

しかし、すぐに背筋が凍るような現実に直面した。

俺が乗り換えたのは、巨大なガレー船から「一人乗りの小さなガレー船」になっただけだったのだ。

自分が櫂を漕ぐのをやめれば、船はピタリと止まる。

案件が途切れた瞬間、収入はゼロになる。

有給休暇も、病気になった時の保障もない。

ある時期、俺は体調を崩した。

数年間、頭が20%しか回っていないような鈍い感覚が続いた。

ディスプレイの文字が滑り、コードの論理構造が頭に入ってこない。

キーボードを叩く手が重く、画面の光が目に刺さる。

「このまま動けなくなったら、どうなるんだ?」

恐怖だった。

漕げなくなった瞬間に、海の底へ引きずり込まれる。

休めば収入が絶たれるというプレッシャーが、さらに体調を悪化させる。

夜、布団に入っても動悸が止まらず、天井のシミを見つめながら朝を迎えることもあった。

フリーランスの自由とは、常に沈没の恐怖と隣り合わせの自由だった。

マルアンが支援する年収7,500万円のフリーランスたちも同じだ。

彼らはものすごいスピードで櫂を漕いでいる。

しかし、彼ら自身が労働のボトルネックになっている。

〝労働集約の呪縛〟からは、どれだけ単価を上げても逃れられない。

時間を切り売りしている限り、1日は24時間しかないという物理法則に必ずぶつかる。

そして、人間は機械ではない。

病気にもなるし、老いもする。

漕ぎ続けることへの絶望。

俺は、自分の技術力が高まるほどに、自分の首が絞まっていくような感覚を味わっていた。

すべてを自分で抱え込み、すべてを自分で処理する。

それは、孤独で残酷な耐久レースだった。

しんたろーしんたろー:
フリーランスになった直後のあのヒリヒリした感覚は、今でも忘れられない。
自由を手に入れたはずなのに、会社員時代よりもずっと強い見えない鎖で縛られている気がした。
自分が止まればすべてが終わる。その恐怖は、経験した者にしかわからない。

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■ 第4章:ストックvsフロー。17人から7人へ、引き算のスケール

マルアンはこの「ガレー船の呪縛」から抜け出す方法を知っていた。

スキルを単発で売る「フロー型」と、資産として積み上がる「ストック型」の決定的な違い。
スキルを単発で売る「フロー型」と、資産として積み上がる「ストック型」の決定的な違い。

彼のコンサルティング事業は急成長し、一時、チームは17人まで膨れ上がった。

一般的な経営者なら、ここでさらに人を増やし、売上を拡大しようとするだろう。

漕ぎ手を増やせば、船はもっと速く進む。

それが従来のビジネスの常識だ。

しかし、マルアンは逆の行動に出た。

彼はチームを17人から7人へと、半分以下に縮小したのだ。

普通なら、人数が減れば売上も落ちる。

だが、彼の会社の売上は数億円規模を維持したまま、まったく落ちなかった。

1,247人のクライアントを支援し、5万人のニュースレター購読者を抱え、毎月数百万回のインプレッションをSNSで叩き出す。

その膨大なアウトプットを、たった7人で回している。

なぜ、そんなことが可能なのか。

「AIと最適化だ」

マルアンは短くそう答える。

彼は、人を増やすことをやめた。

漕ぎ手を増やして船を速くするのではなく、船そのものの構造を変えたのだ。

ガレー船に、AIと自動化という〝強力なエンジン〟を積んだ。

エンジンを積んだ船に、何十人もの漕ぎ手は必要ない。

少数の優秀なクルーが操縦桿を握るだけで、船は凄まじいスピードで海を切り裂いて進む。

労働集約のガレー船から、少人数で操縦できる最新の〝モーターボート〟への進化。

これこそが、フリーランスから起業家への壁を越える唯一の方法だった。

俺もまた、このモーターボートの圧倒的な威力を身をもって体験した。

2025年。

俺はClaude CodeというAIツールに出会った。

「なんだこれ……ふざけんなよ」

画面に次々と出力される完璧なコードを見つめながら、俺は震えが止まらなかった。

これまでなら、複数のエンジニアが数ヶ月かけて作るような複雑なシステム。

俺はそれを、たった一人で、わずか2ヶ月で開発してしまった。

60人月(1人が60ヶ月かかる作業量)に相当するSaaSを、個人が作り上げる。

かつてなら絶対に不可能な魔法だった。

AIが初めて、本当の意味で「味方」になった瞬間だった。

機械の無限の処理能力と、自分の頭脳(設計思想)。

この2つを掛け合わせることで、俺は「自分を増やす仕組み」を手に入れた。

自分が寝ている間も、AIがコードを生成し、システムが動き、価値を生み出し続ける。

労働の「量」で勝負する時代は終わった。

仕組みの「質」で進む船を手に入れた者だけが、生き残る。

マルアンが17人を7人に減らしても売上を維持できたように、俺もまた、たった一人で巨大な価値を生み出すシステムを所有することができたのだ。

■ 第5章:壁を越える。モーターボートへの乗り換え案内

ガレー船を降りる時が来た。

AIと自動化という「エンジン」を手に入れ、労働集約の呪縛から解き放たれた瞬間。
AIと自動化という「エンジン」を手に入れ、労働集約の呪縛から解き放たれた瞬間。

どれだけ筋肉を鍛えても、どれだけ速く櫂を漕いでも、労働集約の船に乗っている限り、本当の自由は永遠に訪れない。

俺たちは、エンジンを積んだモーターボートに乗り換えなければならない。

俺が自分の手で設計し、組み上げたモーターボート。

それが「ThreadPost」というSaaSだ。

ThreadPostは、AIがSNSの投稿文から画像までを完全に自動生成し、運用してくれるツールだ。

俺自身、このツールを使って30万フォロワーのアカウント群を全自動で運用している。

月額2,980円から使える、個人のための強力なエンジンである。

しかし、俺が本当に見せたいのは、ツールの機能そのものではない。

その裏側に用意した、もう一つの仕組みだ。

それが「ThreadPostパートナー制度」である。

この仕組みは極めてシンプルだ。

ThreadPostを紹介し、その人が使い続ける限り、サブスク料金の30%が「ストック報酬」として毎月口座に入り続ける。

たとえば、月額2万円のプランを誰かが契約したとする。

1人につき毎月6,000円の報酬が発生する。

もし50人に紹介できたらどうなるか。

毎月30万円

寝ていても、遊んでいても、体調を崩して休んでいても、来月も確実に入ってくる30万円だ。

「今月もちゃんと振り込まれている」

口座の残高を見るたびに、あの胃がキリキリと痛む感覚は消え去り、深い安堵感が全身を包み込む。

これが、労働集約から完全に切り離された〝ストック収益〟の力である。

実際、この仕組みに参加した人の中には、開始1ヶ月目で79,500円のストック報酬を確定させた人もいる。

一度構築してしまえば、あとは毎月自動で積み上がっていく。

なぜ、俺がこんな仕組みを作ったのか。

それは俺自身が、会社を辞めて収入がゼロになった時、ある営業代行のストック報酬に命を救われたからだ。

あの時、毎月自動で振り込まれる数万円のストック収入がなければ、俺は恐怖に押し潰されて海に沈んでいた。

だが、当時の仕組みには不満も多かった。

選択肢が少なく、本当に自分が心から勧めたいと思えるサービスがなかったのだ。

「だったら、自分が困っていた頃に一番欲しかった理想の仕組みを、自分で作ればいい」

そう思って、俺はThreadPostを開発し、この30%という異例の高還元ストック報酬の仕組みを組み込んだ。

自分でゼロからサービスを作り、起業するのは、本当に大変なことだ。

俺自身、血を吐くような思いでシステムを構築してきたからこそ、それが誰にでもできることではないと痛感している。

だからこそ、このパートナー制度を使ってほしい。

いきなり起業するのではなく、まずはThreadPostを紹介して、毎月数万円、数十万円のストック収入を作る。

その安心感を土台にして、自分の本当にやりたいこと、起業の準備を進めればいい。

これは「いきなり起業」ではなく、「起業のための強力な助走」なのだ。

社会に馴染めない人。

体調に不安を抱えている人。

自宅から出られない人。

そういう、かつての俺と同じように弱さを抱えた人が、自分の才能を活かして安全に稼げる場所を作りたい。

それが、俺がこのモーターボートを作った本当の理由だ。

■ 結び

1日5個のサイトを量産する工場労働も、借金返済のために消える給料も、もう終わりにしよう。

ガレー船の底で、ただひたすらに櫂を漕ぎ続ける日々は、今日で終わりだ。

俺が繋いだ配管は、ここに置いておく。

あとは、このモーターボートに乗り込むかどうかだ。

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しんたろー

ThreadPost開発者・個人開発エンジニア

AI × SaaS個人開発者。Cursor / Claude Code を使った効率的開発、SNS自動化について実体験から発信。

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